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【Power Platform】Microsoft Dataverse を導入する前に考慮すべきポイント – パート1

こんにちは。インフォシェア株式会社DX部です。

今回は、Power Platform において重要な役割を担う Microsoft Dataverse を導入する前に考慮すべきポイントについて取り上げたいと思います。有償のライセンスを購入する必要があるため、費用対効果や運用がうまくできるか、など導入前に迷うことがあるとおもいます。
以下が少しでも参考になれば幸いです。

そもそも、Microsoft Dataverseの導入の検討は、どのようなきっかけで始まるのでしょうか?



Microsoft Dataverseは上記のすべての要求を高い水準で満たすことができるSaaS製品です。

ローコードでも、開発ベースのアプリケーションでも利用できるよう設計されている製品です。



しかし、ちょっと考えてみてください。

製品として、上記のニーズをすべてカバーすることができる機能を提供しているということは、

少なくともDataverseを運用する管理者は、

「上記を実現するための機能をすべて理解していなければ」、Microsoft Dataverseを正しく扱えないこと

の裏返しになります。

実際、私たちが支援してきた現場でも、

①将来にわたり必要なコストが計算されずに運用を開始されている

②「Microsoft Dataverseの環境の概念」が正しく理解されていない

③「ソリューション」という概念が理解されていない

④ソリューションでのまとめる単位が理解できていない

⑤実現できるセキュリティの概念が理解されていない

⑥データベースの容量や制限を理解できていない

⑦作成物の修正、変更方法が理解されていない

ALM (Appllication Life Management) を検討していない、または曖昧なまま運用されている

といった問題を抱えているケースを多く見てきました。

そこで本記事では、Microsoft Dataverse 環境を採用、運用していくにあって注意しておくべき事項について、何度かに分けて解説したいと思います。

Microsoft Dataverse の特徴

Microsoft Dataverse は、Power Apps・Power Automate・Power BI・Power Pages といった Power Platform の各ツールの基盤となるデータプラットフォームです。

代表的な特徴は以下です。

では、少しずつ整理していきましょう。

①費用を計算する

Microsoft Dataverse を活用するには Power Apps または Power Automate の、ユーザー単位のライセンスが必要になります。基本的にDataverse機能を利用しているアプリケーションを使用するすべてのユーザーに対しライセンスを用意する必要があります。

参考(ライセンスの価格):https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-apps/pricing

Microsoft Dataverse をお試しで使用したい場合は、Microsoft Dataverse for Teams というライセンスもありますが、容量・機能に制限があり、本格的な業務アプリの運用に選択はしずらいかもしれません。
加えて、Dataverse for Teamsはマイクロソフト社としても力を入れているとは思えず、よほどの理由がなければ採用をオススメすることはありません。
試しにDataverseを使いたいのでれば、「開発者環境」があり、そちらを活用するのが最適です。
開発者環境の活用に興味がある方は、以下の記事を参照してみてください。 https://learn.microsoft.com/ja-jp/power-platform/developer/create-developer-environment

Dataverse for Teamsは容量が少ない(実質1Gb程度)のが問題としてあげられますが、それ以上に、本来Dataverseで使用できるAPI連携が使用できないようになっていることの方が、「強い制限」かもしれません。
Dataverseは決して最近の製品ではなく、Dynamics CRMの時代から存在している、マイクロソフト製品の中でも「息の長い」製品です。そのため、沢山の便利ツールやコミュニティアプリが提供されていますが、それらをDataverse for Teamsではほぼ活用することができません。

費用について考慮する際には、ユーザー数だけではなく、容量に注意が必要です。

なぜなら、データベースが必要とする「容量」は年々増えていくはずであり、容量追加のアドオンライセンスを購入しなければならないタイミングも必ず発生するからです。
まずは、1ユーザーライセンスで提供されるDataverseデータベースの3種類の容量について理解しましょう。3種類とは以下を指しています。


・データベース容量
・監査用データベース容量
・ファイル用(添付ファイル)データベース容量

1ライセンスを購入することで提供される3種類のデータベース容量は「それほど多くない」です。
考えてみてください。大きなデータを扱いたいからDataverseを採用する、SharePointリストでは扱えないようなデータ量を扱いたいからDataverseを採用している可能性がありますよね。そうであれば、データ容量は重要な検討事項です。Dataverseは大きなデータを扱えるが、タダではない。
通常、データは「年々増える、減ることはあまりない」傾向があります。
添付ファイルなどのファイル容量に至っては、利用者が好き勝手に添付を始めると、容量の予測をすることすら難しくなります。

Dataverseのデータベース容量は「アドオンで1G単位で追加購入」ができます。そういう意味では「お金で解決」できますので心配はありませんが、タダではないことを考えるべきです。

ライセンスに関する詳細は、毎月マイクロソフト社から提供される「正式なライセンスガイド」(下記リンク)を参照してください。

ライセンス体系や提供される容量などは変更・更新されている場合があり、Web検索で書かれている記事の内容が最新であるとは限らないからです。

https://www.microsoft.com/en-us/licensing/product-licensing/power-platform?rtc=2#layout-container-uid1a3e

②環境の概念

Microsoft Dataverseには「環境」という考え方があります。

環境はまるで「独立した国」のような考え方であり、その環境で決めたことは、その環境内でのみ適用されます。誰がその国に入れるのか、その国にはいったら、どういう機能が使えるのか、その国ではどういう決まりがあるのか、その国の責任者はだれで、事故が起きたら誰が責任を取るのか、など、すべては「環境」という単位で管理されます。

ライセンスを購入したからすぐに使えるわけではなく、ユーザーを「どの国に所属させるのか」を設定する必要があり、ユーザーはその国に招待されない限りは、「国が存在していることすら」わかりません。環境とはセキュリティ上の境界線の役割もあります。

国を運営していくには、明確なルールと役割、管理者が必要になります。これを専門用語では「CoE(Center of Excellence)を計画する」と表現します。

CoE計画が、「Dataverseでの決まり事」が、会社全体として定義されておらず、運用が開始されているケースも多く見受けられます。

高機能なプラットフォームです。管理者不在で運用はできません。
この、「管理者という言葉」も難しいですね。会社のIT管理者なのか、現場の管理者なのか?
少なくとも、Dataverseに関して言うと、会社の全体IT管理者が「環境」を管理するのは業務の量的に難しいかもしれません。もしIT管理者が管理をするのであれば、ある程度の自動化を検討するか、ツールを準備するのが必要かもしれません。
そのくらい、日常的に発生する「国王」としての作業が発生します。

では、現場の管理者をたてて、その方を「国王」とするのが良いのか? それが望ましいケースが多いですが、そうすると、「国王」にはそれなりの「Dataverseに関する知識」が必要になります。人事異動が多い日本の企業においては、人材を安定して当てられるようにすることもCoEの計画に含める必要があります。


Microsoft Dataverseで提供されている高度な機能群もすべて「環境単位」で「オン、オフ」を決めていきます。監査をするのか、しないのか、など重要な決定事項も環境単位です。マイクロソフト側で提供される最新の機能すべてが、「自分の企業で採用したい機能ではない」可能性もあります。

今回はここまで。次回以降もこの話題を少しずつ取り上げていこうと思います。

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